日々SNSで見るWEB広告。ユーザーにおすすめの広告を配信しアプローチすることで、コンバージョンへ繋げていきます。もちろんそのうちの一つであるFacebookの広告も同様に、コンバージョンのステップに繋げるべく、ユーザーに効果的な広告を配信しています。これから効果的にFacebookを利用して広告を配信していきたい人は、必ず知っておいて欲しいことがあります。
それは「ドメイン認証」です。
「ドメイン認証って何?」「なぜドメイン認証が必要なの?」と疑問に思うFacebook広告初心者のために、今回は、Facebook広告におけるドメイン認証の必要性や作業方法について解説します。
目次
Facebook広告が優秀な理由とは?
さまざまなSNSで広告運用はされていますが、その中でもFacebook広告が優れているといわれているのはターゲットの的確性です。Facebookは他のSNSメディアと比べて、プロフィール情報が細かく設定されています。年齢、生年月日、出身地、住んでいる地域など基本的な情報に加えて、趣味や得意分野などを登録し、なおかつ実名登録制となっています。さらに、ユーザーが興味のある広告やコンテンツにいいねをした場合も情報に残ります。
これを受けて、Facebookの広告運用が有効的に活用できるのが見えてきます。
また、よく他のサイトやアプリにログインする際に「Facebookでログインする」という表示を見たことはありませんか?ユーザーがどのサイトやアプリに興味を示しているのか、違う面から情報収集することができるので、よりターゲットの明確化が浮き彫りになります。
Facebookの広告は、低価格から配信できることも優秀な理由の一つです。そのお値段はなんと最低100円から。広告主の予算が決められていたり、複数の広告配信をして比較したいという人に向いています。
Facebookの効果的な広告の種類とは?
Facebook広告の主な掲載先は、
- フェイスブック
- インスタグラム
- フェイスブックメッセンジャー(Facebook内)
- オーディエンスネットワーク
このうちのオーディエンスネットワークという言葉は聞き慣れない人もいると思います。Facebookのオーディエンスネットワークは、Facebook社と提携しているサイトに広告を配信できるというものです。代表的な媒体は、一般的に認知度が高いグノシーや食べログなどがそれに当たります。
効果的な広告の表現方法
広告の出し方は基本的にメインの投稿画面にて写真とテキスト、動画とテキストで配信されることが多く、FacebookだけではなくInstagramも同じ手法が使われています。広告として一番伝えたいことを写真やイラストにして興味を持たせ、キャッチやテキストでさらに興味を持ってもらうようにアプローチしていきます。サイトへの誘導率をあげたり、認知度を高めたいときに用いると効果的です。
他には、フェイスブックメッセンジャーやストーリーズなどでもアプローチが可能です。
広告の作成はFacebook内にある「Facebook for Business」の「広告を作成」ボタンから可能。デスクトッププレビューでどんな風に広告が表示されるか確認することができるので、表示イメージができて便利です。
Facebookの広告フォーマットは形式が豊富にあるので、広告で何を優先して配信したいのか明確であればあるほど、最適なフォーマットを使用して作成することが可能です。
ドメイン認証とは?
Facebook広告には、ドメイン認証が必要になります。
まずドメインとは、https://www・・・の「・・・」にあたる箇所のことで、そのサイトの住所のようなものを指します。Facebook広告にはこのドメインの認証が必要であり、ドメインを認証していないと広告の効果が落ちてしまいます。
ドメイン認証の目的と必要性
ドメイン認証は、ドメインが自分のものであることを明確化するとともにドメインの所有権を取得することを意味し、不正利用や偽情報を促した広告の拡散を防ぐことが目的とされています。外部ユーザーが広告を安易に編集できないように、広告代理店や自社の決められた人にのみ編集権限を与えることで、自社のドメインが不正に利用されたり、悪用されたりするのを防ぎます。
ドメイン認証は任意であるため必ずしなければならないものありませんが、していることで広告の安全性が保たれると認識しておきましょう。ちなみに、Facebook広告のドメイン認証をしていない広告アカウントが停止される事例がいくつかあるようです。
また、広告のデータ処理を行うために多大な影響を受けることになり、Facebook広告の機能を最大限に活用することができないといわれています。
特に、今はiphoneのiOSのアップデートによりプライバシーの保護強化が一層高まり、ユーザーの関心や行動など追跡することが難しくなっているので、Facebook広告に影響を及ぼします。こういった広告に対する影響を与えないためにも、ドメイン認証は必要不可欠な設定となるのです。
ドメイン認証を行わないとどうなる?
前述でも解説した不正利用に加えて、ドメイン認証を行わないとCPM単価(インプレッション単価)が高くなったり、リーチ単価が上がるといった不利な状況が考えられます。
ドメイン認証を行う方法
では、実際にドメイン認証はどのように行っていけばいいのでしょうか。ドメイン認証にはDNS認証とHTMLアップロードの2種類がありますが、DNS認証は設定に最大72時間かかることもあるため、初心者でも簡単にできるHTMLアップロードでのドメイン認証の方法を解説します。
Facebookビジネスマネージャにて設定
引用:Facebookビジネスマネージャにて
Facebookでは、ビジネスマネージャにてドメイン認証を行って広告運用していくことが推奨されているため、Facebookビジネスマネージャにて設定する必要があります。アカウントを持っていない場合はアカウント作成を行い、「ビジネス設定」で順番に操作を行っていきます。
- メニューバーの「ビジネス設定」をクリック
- さらにビジネス設定のメニューバーの下の方に表示されている「ブランドセーフティ」から「ドメイン」を選択する
- 右横にある青マークの「追加」をクリック
- 「ドメイン追加」画面にてビジネスリンクしたいドメインを入力して「ドメイン追加ボタン」をクリック
- 追加したドメインを選択して「HTMLファイルアップロード」をクリックしてHTMLのダウンロード行う
- 「HTMLファイルアップロード」より基本ステップが出てくるので、ステップ 1の「HTMLファイル」をダウンロードする
- ステップ2で「ルートディレクトリーにファイルをアップロード」する必要があるので、2で表示されているURLをクリックしてアップロードを行う
- アップロード完了の確認を行う
- 「認証する」をクリックする
一旦ここで、ドメインの認証は完了となりますが、完了後にもしておきたい項目があるので後ほどご紹介します。まず、このビジネス設定がドメイン認証の最初の関門です。この中で初めて耳にするワードで気になるのが「ルートディレクトリー」という人は多いのではないでしょうか。
ここでルートディレクトリーに関して、少し解説したいと思います。
ルートディレクトリーとは、ルート=最上階層・最上位などを意味し、ディレクトリ=フォルダを指します。つまり、これ以上いくことはない根幹となるフォルダのことです。
ディレクトリー(フォルダ)の全体的な構造は枝分かれしているようになっており、ルートを含む上位のディレクトリーから下もしくは横に枝分かれしていきます。この中のルートディレクトリーは、枝分かれしている各フォルダの元となり、一番外側にあって各フォルダを取りまとめるような役割を果たします。
また、このルートディレクトリーにファイルをアップロードしたら、基本ステップ3にあるURLにアクセスしてアップロードされたことを確認します。HTMLのファイルがアップロードされると、白紙ページ一行目にアップロードしたHTMLコードが表示されるようになっていますが、アップロードが完了していないとエラー表示が出るので注意しましょう。
ドメイン認証後にしておきたいこと
ドメイン認証が完了したらひとまず安心ですが、認証後にはしておかなければいけないことがあります。それは「パートナーに役割or権限を付与」することです。ここでは、ドメイン認証後の作業について解説します。
パートナーに役割や権限を付与するとは?
またしてもここで初耳ワードが出てきて、「よくわからない」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。
ビジネスにおいて提携しているパートナー(代理店、広告会社、スタッフ、関係者など)にページのアクセス許可を付与することで、付与されたパートナーはFacebookページやFacebookに紐付いたSNSの情報にアクセスが可能になります。
注意点は以下の通りです。
- パートナーを追加できるのはビジネス管理者のみ
- パートナーは複数追加と削除が可能
- パートナーがビジネスマネージャを使用していること。使用していない場合は、ビジネスマネージャの作成を依頼
- パートナーのビジネスIDが必要
パートナーへの役割or権限付与の方法
パートナーへの役割や権限付与の方法は、ドメイン認証を行った最初のページのところから行います。
- 「ビジネス設定」をクリック
- 「ブランドセーフティ」のドメインをクリック
- 「パートナー割り当て」をクリック
- 代理店ビジネスマネージャのIDを入力する
- パートナーのところにて「代理店のビジネスマネージャ名」が表示される
- 「次へ」をクリック
- ドメインの共有が完了
- Facebookの対象ページの付与をする
- 最後に「アセットタイプの選択」より「ページ」を選択する
- 「アセットを選択」で対象のFacebookページを選択する
- 右側の「ページ」のところで、付与する権限の種類を選択する
- 「変更を保存」で完了
これが広告主が行う作業です。
ドメイン認証で起こりうるエラーとは?
Facebookでのドメイン認証が初めてという人は、エラーが起こる可能性も否定できません。お手軽とはいえ設定が複雑な部分もあるので、エラーができるだけ起きないよう、ここではドメイン認証における起こりうるエラーをご紹介します。
ドメイン認証ができない
ドメインの入力が間違っていたり、手順どおりにできていなかったり、ルートディレクトリーに管理者としてアクセスできていないなどの理由があります。
ドメインが追加できない
ドメインが追加できない場合は、URLに「http://」や「https://」などをつけていたり、ドメイン認証を行いたいURLがルートドメインになっていなかったりすると、ドメインが追加できません。ここでもドメインの入力が間違っていないか確認しましょう。
ドメイン認証が完了したのに未認証やエラーになる
ドメイン認証の手順で完了まで問題なくできたのに、未認証になる場合はドメイン認証の反映に時間がかかっていることが考えられます。直後はその可能性が高いので、一旦日を開けてから確認するのをお薦めします。
まとめ:ドメイン認証で大事なこととは?
ドメイン認証は設定をうまく行わないとアップロードが完了せず認証できないので、設定そのものは大事ですが、代理店や広告主との連携も大事です。
認証済みのドメインをパートナーに付与することで、効果的な広告運用ができます。Facebook広告の運用を始める際には、双方でHTMLファイルのアップロードを行いましょう。また、ドメイン認証にはFacebookのビジネスマネージャーの登録が必要なので、広告主側も代理店側も行うようにします。Facebook広告のアカウント作成とは別なので、アカウントだけを作成してもドメイン認証はできません。
代理店側にしてもらうこと、広告主側がしなければいけないことを明確にしてドメイン認証を行いましょう。